第2章 初めてのコスプレ
まぁ、あんな格好でナプキン買ってたら変態扱いされるかもね。
「いいよ、もう血止まったみたいだし」
ぶっきらぼうに言ったら京ちゃんに後ろから抱きしめられて、「本当にごめん」って首筋にキスされた。
この日の京ちゃんはごめんばっかり。本当は私は全然怒ってなくて、大人になった気がしてただ恥ずかしかっただけなんだけど。
頑張り屋で、真面目で、ちょっとズレてる京ちゃん。
この次にマンションに遊びに行ったら、辞書みたいな難しい本ばかりの本棚に積み上げられた本の中に、一冊の雑誌が増えていた。
『彼女を気持ちよくさせる100の方法』
こうしてその日、私は初めてイクってことを知った。勉強家の京ちゃんの手で。