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お姉ちゃん大好き(黒子紫原ショタ夢)ライバルは赤司様

第1章 お姉ちゃんと一緒


「おね~ちゃんっ、お掃除当番も一緒だね~」
 甘えたような声を出して敦君は上機嫌に言った。
 1年生にとっての初めての掃除時間。
 手つなぎペアと交互に1年生と6年生の教室を掃除する。
「そうだね、で、手のお菓子はなあに?」
「? お菓子だし」
「……雑巾は?」
「あ~……ないかも~」
 ゆるい口調で言うけれど結構大問題なんじゃないかな。
「じゃあ敦君はほうき係に今日だけしてもらおうね」
「はあい~」
 素直に返事をしながら、お菓子を食べようとする敦君。当然先生が飛んできてお菓子を取り上げていった。
「うわあああん、オレのお菓子~」
 あたしに抱き付きながら嘆く敦君をなでる。
「しかたがないよ」
 学校でお菓子なんて、だめに決まってる。
「お掃除頑張ったら返してもらえるよ」
「本当!? オレ頑張るし」

 そんなこんなで、敦君は大張り切りでそうじの準備を始めた。
「紫原だけほうきずりーの」
「忘れたし仕方無いしっ」
「俺も忘れようかな」
「それは駄目だしっ」
「ほらそこっテーブルはこぶ!」
 バタバタと一年生をみんなで指示する。
「!」
 そこに敦君が加わる。走ってくるけど、床は濡れている。危ない。
「敦君、だめだよ、走っちゃ」
「だって、トイレいきた……」
 がしゃん。
 敦君の体があたしの上に乗っかる。
 唇と唇も、一瞬重なった気がした。
「紫原と6年生がチューした!」
 当然はやし立てるような声が聞こえる。
 敦君は呆然としていたので、慌ててかれの手を取った。
「ほら、トイレ行こう」
「ん~」
(恥ずかしかった……)
 ファーストキスを小学一年生にとられちゃうとか……。
 キスした相手と結婚しなさいっていお兄ちゃんにばれたら、大変なことになるんだろうなあ。

 トイレから帰ってきたら後、散々からかわれたけど、先生が激怒してくれてまた掃除の作業に戻れた。
 敦君はずっとぼんやりしていた、……って、元から?
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