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お姉ちゃん大好き(黒子紫原ショタ夢)ライバルは赤司様

第1章 お姉ちゃんと一緒


 体育祭の朝。
 敦君と征十郎君がチアガールのあたしに群がってきた。
「かわいい~」
「さん素敵です」
「ありがとう、2人とも。今日は頑張ってね」
「うんっ、超頑張るっ」
「全力投球でいきます」
 2人の頭を思い切り撫でて、見送った。

 暑い日差しの中。
 敦君は玉入れで圧倒的スコアをたたき出していた。
 投げるというより放っているというのがただしいのかもしれない。ぽいぽい籠の中に球がたまっていく。
 それを、ほかのチームが悔しそうに見ていた。
 1年生のリレーは、スタートが敦君で距離を取り、最後は征十郎君がバランスをとって1位を取っていた。
 パン食い競争は、敦君堂々の圧勝。
 征十郎君もすべてに勝っていた。
 あたしはというと、それなりの順位しか出せないものの、チアを全力で頑張った。
 そして、お昼の時間になった。
「一緒にお弁当食べるし」
「お疲れ敦君、征十郎君は?」
「女子に囲まれて動けなくなってる」
「そっか」
「代わりに赤ちんからデザートだけもらってきたよ~」
「本当? ありがとう」
 それは、常温でも平気で食べれる金平糖のお菓子だった。 ここのって高いのに。
 確か京都の老舗だっけ。
「甘いもの食べると頑張れるよね~」
「そうだね、敦君」
「って甘い者みたいだよね~」
「へ?」
 どういう意味? 
 あたしは思わず首をかしげる。
「一緒にいると頑張れるの」
 にっこりと敦君は笑う。
 天使……なんてかわいいんだろう、敦君。
 思わず反射的に敦君を抱きしめる。
 どこにお母さんたちが現れた。
「なにしてるの」
「敦君可愛い」
「……そう、まあ……まだ子供だしね」
 困惑した様子のお母さん。
 ううん、きっと敦君なら大きくなっても可愛いに違いないっ。
 きっと背丈は大きいだろうけど無邪気でぼんやりしてて、すっごい運動神経いいんだろうな。
 数年後だけでも楽しみなのに、おっきくなったら敦君を想像すると、すごくワクワクするよ。
 そのうち体育祭再開のベルが鳴り、お弁当をしまってあたしたちは体育祭の続きを頑張った。
 結果、あたしたちのチームは無事優勝する事が出来た。
 のちに征十郎君の生写真が高価で売られていたのは、びっくりした。
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