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えそら狩人【H×H】

第25章 お泊まりと友情とくじら島




あれからゴンは森の奥にずんずんと進んでいく。

そしてけっこう奥まで来た頃、急に立ち止まった。


ん?どうしたんだろ?


すると、私の方に振り向いて


「、オレここでカイトに会ったんだ」

「え…」


ゴンが指差すのは倒れた大きな大木。

話によれば、ここでカイトと話したんだとか。


んー…きっともうゴンのお父さんを見つけて、好き勝手に旅してるんだろうなぁ。

うん、まぁ予想だけど。


「ゴン、友達のキツネグマもこの辺が棲み家なんだろ?」

「あ、うん。でもたぶん姿は見せないよ」


そういえばゴンがカイトと出会ったのも、そのキツネグマが関係してるって言ってたな。


名前は……確かコンだったかな?


仲良しだけどやっぱり森の長だから私達に姿は見せられないみたい。


仲良しなのに会えないってつらいな…

せっかくゴンが帰ってきたのに。



そしてさらに森を進んでいくと大きな池が見えてきた。


「ここでよくコンと水遊びしたんだ」


池を覗いてみると、きれいな水の中にたくさんの魚が泳いでるのが見える。

うん、さすが漁師のための島。自然に恵まれすぎ。


「あ、」

「…ん?」


キルアが池の岩場で何かを見つけたみたい。

ゴンと一緒に近づいてみると、そこにはまだ揚がったばかりの生きた魚が数匹置いてあった。


これって……



「コンの贈り物?」

「みたいだな。……ゴン、"おかえり"ってさ」


キルアは魚を指差して言う。

するとゴンはとても嬉しそうに笑った。


コン!姿は見れなくても、優しさは充分伝わったよ!!
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