第2章 秘密なのは暗黙の了解。
いずみは、
んんん…。
と、少しだけ動いて、またスヤスヤと眠った
俺は飲み干したビールを台所に持って行き、軽く洗いゴミ袋に放り込んだ。
最後に、もう一本飲もう…と思い、缶ビールに手をやる。
プシュっと音を立て、グビッと飲む。
スヤスヤ、スヤスヤ……。
俺は、いずみさんに近付いた。
横たわるいずみさんの寝顔。
カールされているまつ毛に、少し太めのアイライン。
キラキラしてるアイシャドウが妖艶…
リップが付いてる、艶のある唇が、やっぱり妙にエロくて。
顔を近づけた。
やばい、だめだ。我慢しなきゃ。
でも。
半開きの唇にそそられる…
触れようとしたけど、やっぱり諦めて。
だめだ、だめだー!いずみさん寝てるんだから……
寝ているいずみさんに背中を向けて、ビールをまた飲んだ。
すぐ後ろから、スヤスヤ…と寝息が俺の耳に届く。
スヤスヤ…と聞こえる寝息は、なぜか誘われてる様な気がしてならなかった。
「玉森くん」
後ろから、肩をつんつんされて振り向くと、ふにゃっと笑ういずみさんが居た。
「ごめん、起こした?」
「ううん。なんかいい匂いすると思ったら玉森くんの匂いだったぁ~笑」
「え!俺どんな匂い?」