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sky memory

第1章 今という、この時に笑え 曇天火 学パロ甘


そんな先輩が私に先祖の話をしている
何故だか、その話に聞き入ってしまう私がいた
不思議な人だ

「俺も笑うのはいいことだと思うんだよ。いいぞー笑えば幸せが集まる。皆が笑顔になる。全てが上手くいく気がする。まぁ、そりゃいかない時もあるけどよ」

そうすれば私は鏡越しに天火先輩を見た
それに気づいたのか天火先輩も鏡越しに私を見て笑った
まるで太陽のように明るい
本当に人を幸せにできそうな人だと感じた

「くよくよしてたって仕方ねーし。そういう時こそ笑いで飛ばす!やる気が起きない時も笑いで吹き飛ばす!そう!今授業したくねーみたいな時にもな」

「ふはっ…何ですか、それ」

気づいたら私も笑っていた
そっと振り向くと天火先輩は先程よりも輝いて笑っていた
満面の笑み
貴方は本当に全てを幸せにする人だと分かった
好かれる理由が分かった

「お。その顔の方がいいぞ。今という、この時に笑え!ってな。その顔忘れるなよ琉璃ちゃん」

思わず笑顔になる
こんな気持ちは初めてで私の気持ちは揺れ動く
尊敬という気持ちがあるのか、それとも

「天火。授業が始まるぞ。サボりは許さん」

「げっ!蒼世!わ、分かってるって!ちゃんと行くって!折角さ、折角さ」

同じ学年の蒼世先輩は、いつも天火先輩を引っ張り連れて行くような形らしい
ファンの子たちが騒いでいた
空気読めよとか天火先輩が騒いでいるが授業に遅れたら大変なので何か聞くのはやめよう
でも、私はこれだけは言いたい

「いてー!首根っこ掴むなー!」

「うるさい。とっとと行くぞ」

連れて行かれる天火先輩に向かって叫ぶ
今の私なら出来る
何もなかった私の心に貴方が陽を灯してくれたから

「天火先輩ー!ありがとうございました!私、私!これから笑います!一生懸命!」

別れ際に笑顔で見送る
また話せるといいなと信じて

「おう!約束な!」

そう言って笑えば私の心を熱くする
本当にありがとうございました



「そう言えば何で私の名前知ってたのかな」

君は知らずに歩んでいく
これから変わりゆく人生を


(琉璃ちゃん笑ったぜー!見たか!くそっ…可愛いな!)
(集中しろ)

ずっと見守り続ける太陽と
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