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ゾロの幼馴染がもう一人いたら…

第2章 それぞれの旅立ち


ゾロ
「俺は約束を果たすため、あの男を捜そうと思う」

ゾロは海が見える丘でひめのに宣言した。
ひめのは少し寂しそうな顔を一瞬したが、すぐに笑顔に戻った。


ひめの「そっかぁ〜。じゃあ私も海の上に居なきゃいけないね」

ずっと海を見ていたゾロが振り返る。

ゾロ
「なんでだ?」


ひめの
「だってあと一年であの紙を読むんだよ!ゾロが帰って来れるかどうか……」

ゾロ
「あァ?」

一気に眉間に皺がよる。この顔の意味は「なんだと」だ…


ひめの
「ゾロの迷子っぷりを見て言ってんの!海は広いんだから、私がゾロを見つけなくちゃ!!」

ゾロ
「迷子になってねェし。お前が勝手に逸れてるんだろ…」


ひめの
「そんなことないもん!」


ひめのはたった一度だけ、迷子になった。
村のお祭りの人混みの中で……
だけど、ゾロはすぐに私を見つけてくれた。そして、手を握り…

ゾロ
「これでもう逸れんじゃねェぞ」

耳を赤くして言った。
ぶっきらぼうなのに優しいゾロ。



昔はそう思ってた。そう、昔は……

けど、今どうだ。
迷子になってる自覚がないまま迷子になるという……


ある意味凄い。
これは、誰にも真似できないだろう……

ひめの
「ふふっ」

ゾロ
「なんで笑うんだ?」

ひめの
「思い出し笑い。
気にしないで……」

これ以上聞かれたら本当に答えてしまいそうだったから話題を変える。


ひめの
「じゃあ私は、ゾロの名前が噂になってからゾロを追いかける!」

ゾロ
「お前が俺に追いつけるのか?」


ひめの
「追いついてみせる!!くいなのお願いをするんだもん!!」

ゾロ
「あァ……そうだな……」

ゾロは和道一文字に手を当て、空を見た。
ひめのもコウシロウからもらった刀に手を当て、空を見た。



数日後、ゾロは静かに旅立った……


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