第2章 プロローグ
臨也はひとつ上なのに子供みたい
ふと、そう思った
「夕月さあ、なに考えてんの」
「臨也先輩のことです」
無表情で返事をすれば臨也は苦笑いをする
「そういうこと、さらっと言わないの」
「今更でしょ」
「てか、臨也先輩ってなに 」
「いや、何と無く」
そう言えば今度はため息をついた
「高校生時代だって先輩って呼ばれたことないんだけど?」
「え、そうだっけ?」
素に戻ってクスクスと笑えば
臨也の手が頬に触れた
「好きだよ」
「人間は皆好きでしょ」
「シズちゃん意外はね」
クスリと笑うと臨也は私の唇に自分のそれを重ねた
…これは歪んだ物語…