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両片想い

第1章 幼馴染み



圭太
「…っ、甘…今日は何だよ?」

梨沙
『ん? イチゴ・オレだよ!』

私がそう言うと圭太は、甘すぎ。と言って少し笑った後、またイチゴ・オレを口に含んだ。
圭太の笑顔に私はいつもドキドキさせられる。見た目がクールだからなのか、圭太が笑った時の表情は優しい。
圭太の黒い瞳に吸い込まれそうになる。

圭太
「…なに。欲しいのか?」

私の視線に気づいた圭太がそう言った。
いや、別に欲しかった訳じゃないけど…これは、あれか? もしかすると、あの、間接チューが出来るのではないか?

梨沙
『うん…じゃあ…』

少しの好奇心と胸の高鳴りを持ち、イチゴ・オレに手を伸ばした。
…が、

圭太
「やっぱ無理。」

梨沙
『へ?』

私の手はイチゴ・オレには届かず、そのイチゴ・オレは圭太によって高い位置に移動していた。

梨沙
『なんでよー!』

圭太
「なんとなく。」

ちょっとくらい、くれたっていいじゃん。圭太のケチ!

心の中で毒づきながら圭太を軽く睨む。
本人は涼しげな顔をしてイチゴ・オレを飲んでいた。
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