第6章 一生のお願い
泣き止んで笑った私を見て、心底安心したような顔して笑う翔。
翔。
お願いがあるんだけど。
ひかり 「―――キスして?」
翔 「―――へっ?!」
ひかり 「今、キスして。」
翔 「無理!無理無理無理!!」
ひかり 「やだ、して。」
翔 「おまっ、分かってんだろ?!」
ひかり 「誰もいないし、見てないよ。こんなとこ。」
翔 「それもあるけどっ・・・・ひかりも知ってんじゃねーかよ。俺がぜってぇそーいうのしないこと!!」
ひかり 「知ってるけど、してって言ってんの!」
翔 「―――ンだよ、どーしたんだよ今日は・・・・・・」
ひかり 「一生のお願い。」
翔 「一生のお願いを、こんなことに使うなよ~(困)」
いいの。
これが一生のお願いで。
もう、他には何も叶わなくてもいい。
未来は変わらない。
多分変えられない。
どんなに私が知ってるのと違う未来を望んでも、やっぱりあの時、あの場所で、私たちは別れ話をするんだと思う。