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俺ら不良の男達‼︎

第1章 俺ら無敵の不良団!


「オラァ‼︎ 死ねゴラァッ‼︎‼︎」

顔面にかかる赤色の液が、
頬をつたい落ちる。

(チッ…きったねぇ…)

そう思いつつ、頬の赤を拭う
中学一年の男子が、さっき殴りつけた
男の背中を足台に 煙草をふかした。
足場にされた男は慌てて、
そこから離れると 足早に逃げていった。
仁王立ちでまた煙草を吸い続ける。

「おい‼︎ そこのぱつきーん‼︎」

聞き覚えのない声に振り向く。
そこには、メラリと
燃え立っているような
真っ赤な髪の男が
ポケットに手を突っ込み立っていた。

「誰じゃおどりゃあ…」

金髪は、煙草を吐き捨てると
一歩一歩ゆっくりと赤毛に近づいた。

「おりゃあ、石中っちゅーんじゃ
よぉ覚えときぃや‼︎」

「ほーぅすまんな もう忘れたわ」

金髪の挑発に、軽く流され
取っ組み合いの喧嘩が始まる。
殴る蹴るを続けて、服も身体も
ボロボロになっていた。
自分の身体なんてどうでもよかった。
ただ、目の前にいる此奴をぶっ飛ばしたい。
それだけしか頭になかった。

「うぉーい‼︎ 石中ぁ〜‼︎‼︎
って何しとんねんお前っ‼︎‼︎‼︎」

金属バットを片手に
黒髪の男が叫ぶ。
赤毛は、ジロリと金髪を睨むと、
逃げたわけじゃあらへんからな‼︎と
言い残すと 学校の校門まで
走っていった。

「チッ 一片死んどけやあいつ…」

金髪は、自分と対等に闘える
男に会いたいと願っていた。
でも、都合よく現れず、
とうとう中学一年になってしまった。

「最中‼︎最中どこだぁ‼︎」

先生が呼ぶ声が聞こえる。
最中とは、この金髪男の名前だった。
先生の呼ぶ声に耳も傾けず、
臭いのキツイ煙草をまたふかした。
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