第6章 渾身の速攻、そして頂きの景色
日「今ブチ抜いてやるから待ってろっ!!」
月「まァーたそんなムキになっちゃってさぁ。なんでもがむしゃらにやればいいってモンじゃないデショ。人には向き不向きがあるんだからさ」
『そんなことなっ…』
菅原先輩の手が私の肩に置かれた。
"見守ろう"というように。
日「…確かに中学ん時も…今も…おれ跳んでも跳んでもブロックに止められてばっかだ」
…バレーボールは"高さ"が重要な競技。
いくら高く跳べても圧倒的な身長差は埋まらない。
日「だけど――あんな風になりたいって思っちゃったんだよ。だから不利とか不向きとか関係ないんだ。この身体で勝って勝って…もっといっぱいコートに居たい!」