第31章 言葉の後悔
体育館に入ると妙な緊張感が走った。
誰も、何も話さない。
そんな空気の中、私は武田先生の方に歩み寄った。
『武田先生これ職員会議の日程表です!松本先生に頼まれて…』
武「っあ、うん、ありがとう…」
『いえいえ!じゃあ私はこれで…』
よく、普通に会話出来たと思う。
皆がどんな顔をしてるのかわからない。
視線を合わせないようにして扉の方に向かう。
扉に手をかけたとき、ガシッと腕が掴まれた。
『っ…』
お願いだから、ほっといて欲しかった。
自分なりに出した答えが、揺らいでしまいそうだから。