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アンバランスな恋模様

第23章 23日目





「、そんな風に思わないで。」


泣きそうな声が聞こえたので、顔を上げると隣の二宮くんが微笑んだ。



「俺、大丈夫だよ。のせいなんかじゃない、」



二宮くんの手が私に伸びる。
その手は私に触れることなく、また降ろされる。


「・・・」



それが何を意味するのか、なんとなくわかってしまった。



「・・・二宮くん、もう終わりなのかな」



「・・・・・・」



「もう、そばにいられないのかな・・・」



「、」



「・・・もう私のことは嫌い・・・なの、」



長い沈黙があった後に二宮くんは口を開いた。



「・・・・・・ごめん。」



「・・・」




なんで、

わかんないよ、二宮くん。



「・・・もう、疲れたの。といるのは、
一般の子と一緒にいるのは疲れるんだ。」



「・・・・・・っ」








そう、だよね。



あんなことになれば、当たり前だ。


二宮くんは大変だったんだ。






もうあんな思いは嫌だよね。






「・・・・・・そっか、」


それしか言えなかった。


嫌だ、好き、別れたくない、
なんて言えなかった。








「・・・もう俺は終わり、次に進んで。」




二宮くん、次ってなに。



なんでそんなこと言うの。
なんでそんなこと二宮くんが



「・・・ちゃんと見つけて、独りで泣いちゃだめだよ。いい?・・・わかった?」




二宮くんがぼやけて見える。その口調は私のことを疲れると言った同じ人のものだとは思えないくらい優しく、今にも泣きそうな顔をしていた。




それが最後に見た二宮くんの顔。


今まで見たことない悲しい顔。





『 これが僕らの最後です 』END.



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