• テキストサイズ

アンバランスな恋模様

第22章 22日目






見に覚えのないワード。

何言ってんの。二股?激怒?何それ。


中に書いてある記事はもっとひどかった。
なんで、なんでが悪く書かれるの。こんな根拠のない妄想話、なんでがこんな目に、




「…事実じゃ、ない…!」



その紙切れを握り潰した。




「…二宮さん、落ち着いて下さい。…事実じゃなくても…世間はこれを信じます。今からどうするかを考えましょう。」




今からどうするか?そんなことよりがこれを知って、まわりにバレて、マスコミに知られて、そうなったら、はどうなる。こんな時にまたの傍に居てやれない。また俺は自分を守ることばかりじゃないか。






「…のとこに」


「今は無理です。社長が事務所でお待ちです。それから、携帯電話切っておいて下さい。マスコミ関係者から必ず連絡がきますから。」


「じゃあ、連絡だけでも、」





「二宮さん、あなたは今だけの人じゃないんです!ファンが大勢いるんです。社長だって、私だって…今は、苦しいとは思いますが、目の前の問題を優先してください。」



言葉を遮るようにマネージャーが口を開く。
その話し方は、自分の感情を押さえているように見えた。



「……」



そして言われたその言葉に何も言えなくなる。



俺は嵐の二宮和也で、それを忘れた軽はずみな行動がこんなことを招いた。俺の失敗で、にまで辛い思いをさせることになった。





「…ごめん、」




「私こそ、出過ぎたことを言って申し訳ありませんでした、」そう言って、静かに車を出発させる。







車の中で目を瞑ると嫌でも頭にはが浮かぶ。



これから先もこんな思いをさせるくらいなら
独りで苦しい思いをさせるより
俺ではない誰かが傍にいてくれた方が



その方が
は幸せになれるかもしれない。



その誰かに住久くんを思い浮かべる。





住久くん、お願いだから



今はを独りにしないで。







/ 160ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp