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【エルヴィン団長誕生日夢】

第3章 彼にとってのその日



静かに奥歯を
噛み締めていると、
布団の中から
リナが
両手を伸ばしてきた。

これはリナが
ちょくちょくしてくるから
何をしてほしいかは
すぐ理解できる。


素直にリナの身体を
引っ張り上げ、
自分の腕の中に閉じ込めた。

相変わらず収まりがいいし
なんてか細い。


「エルヴィン」

「ん?」


さっきまでの
眠そうな声から一転して、
はっきりと名前を呼ばれた。



「誕生日おめでとう。」


そのはっきりとした声音で
そう言われ、
抱き締めていたはずが
抱き締められていた。


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