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〜蒼い青い片想い〜

第16章 -新旧光対決 Part3⁈-


「つぅか、オマエさ、もっと自信持てよ?」


公園の入り口まで来ると、
今まで黙っていた火神さんが口を開いた。


「え…?あの…」


「すみれっ‼︎」



でも、わたしの質問を遮る声…



少し遠くから突然名前を呼ばれ、
声のする方に目を向ける。


誰の声かなんて、
姿を見なくてもすぐにわかった。


遠くから走ってきたのは、
久しぶりに会う大ちゃんだった。


「すみれ‼︎なんで火神なんかと…⁈
こっち来いっ‼︎」


「ちょっ⁈大ちゃんっ⁈」


大ちゃんはすごい勢いでわたしの手を引き、
火神さんを睨みつけた。


「火神、てめぇ‼︎すみれに何しやがった⁈」


「はぁ⁈
(つぅか、コイツになんかしたのは
てめぇだろうが…)」


「大ちゃん‼︎
火神さんは何もしてないってば‼︎」


大ちゃんは相変わらず
火神さんを睨みつけてるし、
火神さんもそれに応戦するかのように
睨み返してる。


あの試合のあと、初めて会う2人…
まさに一触即発…。


「大ちゃん…‼︎火神さん…‼︎」


わたしがオロオロしていると、
折れてくれたのは火神さんだった。


「はぁ…つぅか、お迎え来たなら、
オレ、行くわ。」


火神さんはそう言うと先に帰ってしまった。


「火神さんっ‼︎ありがとうございました‼︎」


火神さんは振り向かずに、
少しだけ手を挙げて応えてくれた。


「なんで火神に礼言うんだよ?」


「ココまで送ってくれたから…」


「…」


大ちゃんはジッとわたしを見つめていた。


「大ちゃん?…‼︎それより‼︎
大ちゃんこそ、なんでココに…?」


「…‼︎こんな時間まで連絡入れねぇで、
おまえは何してんだよ⁈」


コツンと大ちゃんに頭を叩かれる。


「と…図書館で勉強してて…」


「とっくに図書館閉まってんだろ⁈
スマホも電源入ってねぇし…」


あ…‼︎
図書館入ってスマホの電源切ったままだった…。


「でも…なんで大ちゃんが…?」


大ちゃんは無言のまま、
乱暴にわたしの手を取ると、
少し早い足取りで歩き出した。


キスをされたあの日から、
大ちゃんに触れられるのが怖い…
ずっとそう思っていたのに、
実際に大ちゃんに触れられると、
やっぱりあったかくて大きくて…
なんだかとっても安心した。


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