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〜蒼い青い片想い〜

第13章 -新旧光対決 Part2-


「「うわぁぁぁぁ」」


ものすごい歓声に
わたしはものすごい勢いで、
フロアを覗き込んだ。


そこにはアップを
バッチリしたらしい大ちゃんがいた。


「よう…アップはすんだかよ?」


「だから最後まで抗えよ?
…できればな。」


火神さんと何か話してるみたいだけど、
ここまでその声は聞こえてこない。


でも、大ちゃんの目が
いつもより輝いているのはわかった。


凄みのある大ちゃんに、
思わず息を飲んでことばが出ない。


わたしは大ちゃんを
見つめることしかできなかった。


ビーーッ


「第3Q始めます!」


「む…⁉︎」


コートに出た誠凛メンバーを見て、
大坪さんが首を傾げる。


「…!あいつ、ベンチっすね。
大丈夫かよ?」


高尾さんが言った”あいつ”は、
黒子さんのことだ…。


黒子さんの体力温存…かな…
でも、それで…
大ちゃんに勝つつもりなの…?


「やむを得ないっちゃやむを得ないが、
黒子のミスディレクション無しで、
後半、持つのかよ…」


虹村先輩も似たようなことを
感じていたようだった。


大ちゃんの相手はやっぱり火神さん。


でも、大ちゃんはドリブルで
あっという間に
火神さんを抜いてしまう。


大ちゃんのスピードがあれば、
フェイク無しでも簡単に抜ける。


ヘルプがいようが関係ない。


第3Qの先制点は大ちゃんだな…


…っ⁈


ブンッ…スパッ…



大ちゃんに…追いついた⁈



「「「うぉぉぉっ‼︎‼︎」」」


大ちゃんがシュートを打った瞬間、
後ろから火神さんが追いついていた。


「おい!すみれ?」


大ちゃんのシュートは入ったけど、
まさか…


「すみれー?」


…ピッ‼︎


「いった〜っ‼︎に…虹村先輩⁈」


突然、虹村先輩にさっきと同じ…
痛くないデコピンをされた。


痛くないけど、ビックリするよ…。


「そんなにショックだったのか?」


「え?」


虹村先輩のことばにビックリして、
思わず虹村先輩を見つめてしまう。


「(ドキッ…)バーカ!
おまえ、ボーッとしすぎ。
一応、点は入ったじゃねーか。」


「別にボーッとしてなんか…」


「ははっ…わかりやすい奴…」


虹村先輩は呆れたように
苦笑いをしている。


「ふ〜んだ。…あっ‼︎」

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