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〜蒼い青い片想い〜

第3章 -誕生日-


10時になって、わたしは、
お姉ちゃんがくれた洋服に着替えて、
家を出た。


大ちゃん…気付くかな…。


やっぱりちょっと恥ずかしい…。


お隣の大ちゃんちの前で、
ウロウロしていると、
すぐに大ちゃんが来た。


「待たせた…な……⁈
おまえ、その服…」


大ちゃんは一瞬
固まっていたような気がしたけど、
すぐにいつも通りになった。


「お姉ちゃんとお母さんたちからの
誕生日プレゼントなの。…可愛い?」


恥ずかしいは恥ずかしいけど、
いつも通りなのもなんか悔しくて、
ちょっと勇気を出して聞いてみる。


「ん?あぁ…いいんじゃねーの?」


「疑問形〜?」


やっぱり覚えてなかったかぁ。


そのまま話しながら大ちゃんと歩いた。
一緒に歩くときは、
大ちゃんはわたしに歩幅を合わせてくれる。


なんだかんだやっぱり優しい。


「で?今年は何がいいんだよ?」


「えっとね〜…あ‼︎」


毎年、誕生日には、
大ちゃんは一緒に買い物に行って、
わたしにプレゼントを買ってくれた。


「何がいいかわかんねぇ‼︎」って、
大ちゃんが言い出したのがはじまり…


気がついたら、
誕生日には大ちゃんと買い物…
というのが、毎年の定番になっていた。


「毎年言うけど、
あんま高いもんはムリだぞ?」


「大丈夫‼︎今までで1番安いかも‼︎
大ちゃんなら200円‼︎」


「は⁈別にそこまでケチってねぇって。」


「ううん‼︎大ちゃんだから200円なの‼︎
早く行こう‼︎なくなってないかな…
たぶん大丈夫だと思うけど…」


わたしは大ちゃんの手を引いて、
小走りで駆け出した。



「おいっ‼︎慌てんなって‼︎
つぅか、ドコ行くんだよ⁈1


大ちゃんと手を繋ぐのも、
ほんとはドキドキする。


でも、大丈夫…
大ちゃんはわたしのコトは、
妹みたいにしか思ってない。


だから、今日くらい手を繋いでも、
大ちゃんはなんとも思わないから…。


今日くらい…いいよね。


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