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〜蒼い青い片想い〜

第3章 -誕生日-


『わかった‼︎じゃあ…泣くな‼︎』

『え…?』

大ちゃんはわたしの前でかがんで、
わたしに目線を合わせて言った。

『すみれの誕生日は
オレがずーっと一緒にいてやる‼︎』

『ずーっと⁇』

『すみれはオレより1つ年下だけど、
すみれがオレに追いついて、
同い年になった日は、
1年分、オレが一緒にいてやるから‼︎
だから、それくらいで泣くな‼︎』

大ちゃんはわたしの頭を
ポンポン叩きながら言った。

『な⁇』

わたしの大好きな笑顔だった。

『うん。泣かない。』

-----------*

大ちゃんが部活を始めてからは、
練習優先で、それでも、
一緒にいられる限りは、
今みたいに、何をするわけでもなく、
本当にわたしといてくれていて、
それが毎年続いている。


「ふぁ…つぅか、ねみぃ。」


「あ‼︎大ちゃん‼︎
またわたしのベッドに…‼︎」


昔のコトを思い出していたら、
大ちゃんはまたわたしのベッドに
潜り込んでいた。


「すみれも来いよ。眠いだろ?
ガキの頃は一緒に寝てたんだし。」


「い…行くわけないでしょ‼︎
もうガキじゃないもん‼︎」


「いいから、来いって!」


「きゃっ…」


ベッドに寝転ぶ大ちゃんに
腕を引かれ、わたしはそのまま
大ちゃんに抱きつくように
寝転んでしまった。


「大ちゃんっ‼︎痛い〜っ‼︎」


「あ〜すみれ気持ちい〜」


「ちょっ…大ちゃん‼︎」


大ちゃんはそのままわたしを
ギューッと抱き締めている。


大ちゃんの力には勝てなくて
大ちゃんの腕の中でジタバタしてしまう。


「なんもしねーよ‼︎少し落ち着け‼︎」


大ちゃんは何か考えているのか、
さらに力強くわたしを抱き締めてくれた。


「大ちゃん…?」


淋しそうな表情をしていたので、
心配で大ちゃんの顔を覗き込んだ。


「すー…やっぱ成長したんじゃね?」


そう言って、大ちゃんは
自分の胸に触れていた
わたしの胸を少し横から触った。


わたしは上はパーカーに
ロンTだけだったので、
胸に大ちゃんの手の感触が
思いきり伝わってきた。


「大ちゃんのバカっ‼︎」


「いってーっ‼︎」


わたしは大ちゃんの顔をバンバン叩いて、ベッドから出て、パーカーのファスナーを全部あげた。
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