• テキストサイズ

【★ハイキュー!!★】短編集

第97章 【京谷 賢太郎】それはきっと空のせい


その日から、佐藤は会えばいつも声をかけてきた。

「あっ、京谷おはよ!」

「・・・ちっ」

俺がどんなに無視しようとも、毎日毎日声をかけてくる。
佐藤はいつも誰かと一緒にいて、俺のクラスの奴らともよく話をしていた。

「お前、あいつと仲いいの?怖くねぇの?」

そんな会話も聞こえてきて、更に俺はイライラしていた。

佐藤には友達も多く、わざわざ俺に声をかけなくても話し相手くらいいる。
一匹狼の俺を憐れんでるってか?ふざけんな。
こういう優等生ぶってるような態度が更に俺をイラつかせた。





「京谷―!!」

数日後、佐藤が俺の名前を呼びながら席に向かってきた。

「・・・んだよ」

「今日、文化祭の実行委員会でしょ?一緒に行こうよ」

「あ゛ぁ?」

「あれ?このクラスの実行委員って京谷でしょ?友達から聞いたよ?」

そう言えば前に授業をサボった罰で実行委員にさせられていた。
かといって、何で俺がこいつと一緒に行動しなきゃなんねーんだ。
俺はガタンとイスを鳴らして、荷物を持ち教室を出た。

「京谷?委員会の場所知ってるの?」

「・・・・」

「知らないんじゃん。・・こっちだよ?」

そう言って俺の少し前を歩いて行った。
悔しいが、こいつについて行かなきゃ辿り着けないと感じた俺は数メートル開けて歩き出した。


/ 700ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp