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僕の小説のモデルになってください

第2章 失恋


あれから半年が過ぎた。

私の初失恋の相手は同じ教室にいる。

しかもこの前の席替えで、手を伸ばしたら届きそうな距離になってしまった。

手を伸ばしたい。


私、まだ彼のことが好き。

でも彼は私じゃない人が好き。



今、学校は文化祭の準備中。

部活も休みなので私も文化祭の準備に励む。

藍田くんも放課後残ってなんとなくクラスを手伝ってる。

委員でもないと、彼はみんなの中に積極的に入っていくことはないみたい。

でもちゃんと残ってこの場にいるってことは、やっぱりあれかな。

青春っぽいことしたいってやつ?



交際を断られてから、私と彼はあのときのように気軽に話すことはなくなった。

メッセで話すこともなくなった。

私はどんなふうに話せばいいかわからないし、彼も話しかけてこないから。

私はしても仕方ない後悔をときどきする。

私があんな告白なんてしなければ、今も友達として仲良く出来ていたかもしれない。

彼の顔を近くで見ながら、彼の声を近くで聞きながら、心の内に恋心を秘めて彼と過ごす日々をどうして捨ててしまったのだろう。

もう手に入らないものを私はどうしても欲しくなる。

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