• テキストサイズ

僕の小説のモデルになってください

第7章 僕には似合うね


部活は楽しい。

走ったりするのは辛いけど、ボールをさわるのは楽しいし、みんなでワーワー言いながら片付けしたり、片付けしながら遊ぶのも楽しい。

これが青春ってやつかなぁなんて思ったりもする。

藍田くんも青春したいなら何かスポーツでもすればいいのに。

今度勧めてみようか。

絶対やらないと思うけど。

私は同じ1年のアヤと一緒にバスケットボールが入ったキャスター付きのカゴを体育倉庫に運ぶ。

倉庫の入り口からちょうど川口くんが出てきた。

「よっ! おつかれ」

川口くんに声をかけられる。

「おつかれー。男バスも今、終わり?」

「うん。それしまっといてやろうか?」

「いいよ、いいよ。大丈夫」

一応、一回断る。

「遠慮すんなよ」

川口くんがカゴをコロコロ引っ張る。

「ありがとう」

私たちはお礼を言って手を離す。

そして手を振る。

「じゃあねー」

「おう、またな」



「ねぇ、川口くんて優しいね」

アヤが私に言う。

「そうだね」

私も同意する。

「彼女とかいるのかな?」

「さぁ…。聞いたことないから、いないんじゃない?」

あ、でも今はどうかわかんないかな?

「みなみ、川口くんと仲良いよね?」

「え? まあ一緒のクラスだからね」

「いいなぁ」

「もしかして…アヤ、川口くんのこと…」

「内緒だよっ」

アヤが唇に人差し指をあててシーッてする。

私も唇に指をあててにっこり笑う。

そっかぁ。青春だね。

/ 85ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp