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戦利品は己の手で:続

第7章 戦利品しか見えない



朝、…っつーか昼。10時過ぎ頃、俺は冷房の風の冷たさで起きた。

「ったく肩いてぇ…」

の家から帰った後俺は浮かれすぎてそのまま酒を飲んじまって、気が付いたら床で寝てたみたいだ。TVもつけっぱだし、服も出かけた時のまんまだ。
だが、からもらった服だけは綺麗に置いてあった。中身を出して何度か眺めてたからその辺に放って置いてるのかと思ったらキチンと畳んで机の上に置いてあった。どんだけの事が好きなんだか、と俺自身も少し気持ち悪く思うほどだ。

「…は、あー…今日かァ」

寝室の壁にあるカレンダーに合コン、と赤い文字で書いてあるのに気が付いた。そう言えば今日だったか、二日酔いするほど酒には弱くないが、なんというか…妙にだるい。機能があんなにも楽しい一日になると次の日はその余韻に浸っていたくなる性分でな。
ちィとめんどくせぇ


時間になるまで今日は暇だ。なんせ合コンは18時半からで、それまではどんな過ごし方をしたって関係ねぇ。だが…どうせなら合コンを楽しみたいとは思うぜ?確かに心に決めた女はいるが、それとこれとは別だ。俺は単なるイベントの一環として楽しむ。
取りあえず昼飯を食って、着替えて…やることがねぇ。本当にねぇ。

「…は今頃出勤してんのか…」

余程大切な接待なんだろうな、あんなに緊張しながら接待について俺は話を聞かされた。っつっても俺が聞きたかっただけだが。
相手は年上らしく、よくわからない異性らしい。同性も同席してくれるらしいが、そいつらもあまり親しい関係の女じゃ無い為心配だらけなんだとか。
朝早くに準備をして夜始まる接待の為にその店を下見に行かなければならない。上司の代わりとしていくので結構責任重大な役割を背負わされたとはため息交じりに話してくれた。

「そうだよな、妙な接待より俺はまだマシなんだよな…」

ががんばってんなら俺もがんばる、と訳のわからない思考にたどり着いた俺は取りあえず昼飯の時間までは真っ白の予定表を適当に埋めながら時間をつぶすことにした。
家康に連絡を取ればいろんな奴との予定だってうめられるかもしれねぇ。
この夏休みを俺は充実させたい。



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