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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第80章 前を見て歩いてゆく





「モブリット、」


部屋を出て、足早に自室へ戻るモブリットを
引き留める。



「凛。どうした?」


「あの……謝りたいこととか
話したいこととかたくさんあって……」


「謝りたいこと?」


「うん。でもここじゃ言いにくい……
モブリットの部屋に行っていい?」


「……兵長は?」


その一言だけでも、
言いたいことは十分に分かる。



「特に声掛けられてないし、大丈夫。」


多分リヴァイは今私を自室に呼ぶと、
乱暴な真似をしかねないと思っているんだろう。

それくらい、団長室では殆どの間、
苛立っているように見えた。



「分かった」
「いいね!その調子だよ、モブリット!!」


モブリットの返事とほぼ同時に、
ハンジの声が廊下に響く。



「モブリット、こう見えて結構すごいんでしょ?
日常生活で色々溜まってるだろうから
分かるよ!」

「は、ハンジさん……!!
それをハンジさんが言いますか?!」

「まぁまぁ。しっかり楽しんで!
私は断然モブリットを応援してるからね!」


「……応援しているなら、
もう少しそっとしておいて下さい……」


モブリットの呟くような懇願した声は、
ハンジの笑い声に掻き消され、
ハンジはそのまま自室に入って行った。

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