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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第65章 眠れない夜は






彼女は相変わらず
突拍子もないことをしてくれる。


こうして部屋を訪ねて来てくれるのは
とても嬉しいが、
基本的に驚かされることばかりだ。



いきなり抱きついてきた凛を
部屋に引き入れ、
抱きしめたまま、思わずため息を吐いた。




「……凛。
他の兵士に見られたらどうするんだ……」


「ごめん。
そんなこと考えてる余裕なくて。」


悪戯っぽく笑う凛だが、
顔色からは疲れが滲み出ていた。



彼女の疲れを少しでも自分が
吸い上げることが出来たらいいのに。



そんなことを思いながら、
久しぶりの凛の体温を味わう様に、
強く抱き寄せる。





「モブリット、仕事中だった?」


「ああ。
でも終わって片付けようとしてた所だったから
大丈夫だよ。」


書類の積み上がった机に、
心配そうな視線を送っているのが見え、
急いで返答した。



「凛も終わった?」


「うん。さっき終わった。
明日の約束思い出して。
今日済ませないとマズイなぁ、と思って。」


同感だ。
俺もそう思って、
今出来る仕事は全て済ませておいた。

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