• テキストサイズ

君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第62章 我儘でも、自分勝手でも、



「君以外抱かなくて済むなら、そうしたい。
君以外の誰を抱いても、
何の感情も湧かないんだ。」


手の甲に触れた唇が紡ぐ言葉は、
手も心も熱くさせる。



「まぁ、今までもそうだったが、
凛と出会ってから
ますます“彼女たち”が
大量生産されている人形のように
どれも同じに見えるようになってしまった。」


エルヴィンは呆れたように小さく笑い、
少しの間の後また口を開いた。





「接待するのにこの感情は厄介な筈なんだが、
これでいいとも思うんだ。
君だけを感情的に抱くことが出来れば、
もう後はどうでもいい。」


「……すごい口説き文句だね。」


「事実を述べると口説き文句になるんだよ。
この感情は不可抗力だ。」


エルヴィンの唇は手の甲から掌に移動し、
自然とエルヴィンの頬に手を当てる。





「……ごめんなさい。
やきもち妬いてました……」

「凛が謝ることじゃないだろう。」


「いや、私がエルヴィンを
束縛したいと思うのは間違ってるでしょ……」



既にこの世界で
3人の男性と関係を持っていて、
まだその関係を継続させた状態なのに。


そんな私がエルヴィンを
独り占めしたいと思うのは我が侭が過ぎる。


嫉妬なんて感情が芽生えていいのは、
一途にたった一人を想ってこそ、だ。

/ 1588ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp