第59章 もしもその時が来たとしたら

「……というか、モブリットさんも
絶対凛のこと好きですよね。」


「ああ。そうだね。」


あまりに速いモブリットの返答に、
図らずも息を呑んだ。



「好きじゃなきゃ、
こんなに心配にならないよ。
君も凛に好意を抱いているなら、
俺の気持ちは分かるはずだと思って。」


「……分かります。」


「いや、なんか話が摩り替わってない？」



段々恥ずかしさが込み上げて来て、
普通の調子で
話を続けるモブリットの袖を掴んだ。






「取り敢えず話はまとまったな。
君が反省しているのも十分伝わったし。」


「はい。ちゃんと真面目なところ見せて、
早く二人でも会わせてもらえる様に頑張ります。」


それはモブリットに決意表明するべきなのか？


と思いつつも、
さっきより格段に“いい顔”になったジャンは
格好良くも見えた。