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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第58章 変態も束縛も



「いや、少し言い方が間違っていたな。」


「……なに?」





「君は俺に必要な人だ。
もう俺の側から離れるな。」





エルヴィンの真剣な眼差しに見入られ、
心の奥がざわざわと騒ぎ始める。


いつだったか感じた、
心を奪われる前兆のような
心の深層に入り込まれる前触れのような、
心臓が熱を持ち、
鼓動が一気に速くなる感覚だった。


じわじわと目頭までも熱くなってきて、
エルヴィンの胸の中に一層顔を埋める。





「……まぁ、調査で留守にすることのある俺が
そんなに強く言える立場ではないんだが……
それでも君には、
出来る限り側に居て欲しい。」


何か言葉を発したら、
同時に涙腺も崩壊しそうな気がして
顔を埋めたままに頷いた。




「……どうした?
またこの束縛癖の変態が!と思ったか?」


全く顔を上げないことを
不思議に思ったんだろう。

冗談めかした発言と一緒に、
優しく頭を撫でられる。


それでも今顔を上げれば、
情けない顔を見せてしまうことになると思い、
必死で顔を伏せた。

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