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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第55章 流れるように自然な誘惑






「……凛?大丈夫?」



モブリットの優しい声で、ハッと我に返る。





「ああ……ダメだ。眠い……」


思わず机に顔を伏せた。


顔を伏せたまま壁に掛けられている時計に
視線だけ向ける。


夕方の7時を回ったところだった。





昨日はリヴァイと何度も身体を重ねた後、
予想通り深夜になってしまい、
ヨロヨロの状態で
リヴァイに部屋まで送ってもらって、
泥の様に眠った。


怪我人に何をさせているんだ、と思うけど、
そんなこと思ってる余裕もないくらいに、
足腰は全くいうことを利かない状態だった。


今日、こうして朝から働けていることが
奇跡の様に思えるくらいだ。





「……昨日、
兵長に遅くまで付き合ってたんだろ?」


「何で分かったの?」


「離れの浴室、珍しく電気が点いてたから。」


モブリットに図星を突かれ、思わず口籠る。




「凛も連日働き詰めで疲れてるんだから。
程ほどに付き合うようにしないと、
本当に身体壊すよ?」



正にその通りです。

いい訳もしようがないです。


そう思いながら、
伏せた顔をコクコクと上下させた。

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