第52章 自由な選択を

「なのにモブリットとは
殆ど添い寝だけで過ごしているのは
どういうことだ？
モブリットが童貞にでも見えて
気を遣ったのか？」


「……それなら最終日に
襲ったりしないですけどね。」


「やっぱりお前からいったのか。」


本当に正直に話すな、お前は。


そう言って笑うリヴァイの顔を見ていると、
何だか安心感を覚える。



「さすがに既に二人とも関係を持ってるのに
モブリットとまで関係を持つのは
人としてどうなのかと思うじゃん……
でもモブリットも
色々我慢してるんだろうなぁって節は
結構あったし、
私もそれなりに溜まってたし……
で、そういうことになった訳です。」


最終的に何だか恥ずかしくなってきて
丁寧語が戻って来る。




「二、三人くらいで
そんなに罪悪感を覚えるもんなのか？」


「まぁ、男と女では
色々違うだろうしな。」


「いや、そこは男でも罪悪感を覚えて
いいと思うよ。
こんな近い関係の人たちに
悉く手を出してる訳だし。」


正当なツッコミを入れた筈なのに、
リヴァイとエルヴィンの頭の上には
疑問符が飛び交っていた。