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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第43章 少しだけ、



「何でだろうね。
こっちの世界に来てからのことなら、
もしかしてそのことが
関係してたりするのかな。」


「……うーん。そうなのかなぁ。」



もしそうだったら、どうなのだろう。


これが良くない兆候なのか、
本当にただ疲れて
寝落ちしているだけなのか、
今の自分には分かりそうもない。




「まぁ、特に困ってないからいい。
それより、そろそろ用意しないと
戻って来るかな?」


「……さすがにこんな早朝には
戻らないよ。」


モブリットは枕元の時計を確認する。

まだ朝の5時を回ったところだった。




「でも、気がはやるのも分かるよ。
……だから、あと5分だけでいいから、
こうさせて。」


自分の胸元に顔を埋めてくる
モブリットの髪を、そっと撫でる。

見た目以上に太くしっかりした飴色の髪の毛は、
自分の手の中で弄ばれる。



こうして髪を撫でているだけで、
強い安心感が込み上げ、
不意にモブリットの頭を包み込むように
抱きしめ返した。






「……どうしよう。
添い寝、結構クセになるね。」


「……それはこっちのセリフでも
あるけどね。」


胸元に吹き出す息がかかり、
釣られて小さく笑みを溢した。



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