第41章 同じ気持ちのソフレ

基地に戻ると、
段々酔いが回って来たのか、
足取りが覚束なくなってきた凛を
部屋まで送り、ベッドに座らせる。


「モブリット、怪我してるのに
部屋まで送ってもらってごめんね。」

「いいよ。凛は軽いから
支えてるのも全然苦にならないし。」



「……なんか、今日一日で
だいぶモブリットと近付けた気がする。」


そう言った凛の表情は、
この日一番柔らかく感じ、
安堵感が込み上げる。



「そうだね。軽い口喧嘩もしたし。」

「やっぱり普段から
ハンジを操作してるだけあるよね。」

「……まぁ、それはどっちが操作されてるのか
微妙なところだけど。」


ハンジさんに関しては、
多分こっちが上手く転がされてる。


でもそれで今はそれなりにいい関係……？が
保てているから、
このままでいい気もしていた。



「そろそろ部屋に戻るよ。
凛、明日は本当に大丈夫？」


憲兵団の仕事なんて、
仮病使って休んでもいいよ、
と付け加えたくなるが
そこまでしてしまうと憲兵団を
毛嫌いしているように思われるので
言わないでおこう。

……毛嫌いしていない訳でもないけど。