• テキストサイズ

君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第32章 エルヴィンの感情



「……そんな顔をするな。」

凛の表情を少し垣間見ただけで、
簡単に感情が読み取れてしまう。

これはいいことだと思っていたが、
今に至っては都合が悪い。



「……ごめん。」

「いや、君が謝ることじゃない。」


絡まった指をそっと解く。

もう一生繋いでいたいくらいだが、
そうはいかない。



「そろそろ仕事に戻るよ。
凛は先に休むか?」

「ごめん。」


また問いとは全く関係のない言葉を返され、
返答に困る。

が、何も返事をしないまま
仕事に戻ることも出来ない。



「もう謝るな。さっきのは俺から」
「もう無理です。」

発言を遮られたと思った瞬間、
唐突に唇を奪われ、
思わず小さく声が漏れる。


「ま、待て。凛。」

一瞬唇を離し、呼吸をする。

それでも何と声を掛けるか迷っているうちに
再び唇が重なった。

/ 1588ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp