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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第30章 女慣れした新たな仲間





エルドの体温が、匂いが、
心地よく感じられる状態になっていた。




洋梨の匂いに似ている。

甘すぎず、主張しすぎず、
爽やかさもあるがセクシーさも感じられる。

いかにも女受けしそうな香りだ。

現に自分もこの匂いに大分絆されていた。



そして首筋には久しぶりの生温い感触。

最近人肌を感じていない自分にとっては
刺激的で魅力的でもある。

それでも。

この世界の人間に関わるようになってから、
こんな状況に陥ることに
慣れてきているのかもしれない。

実際は冷静に思案することが出来ていた。




「エルド……ひとつ質問していい?」

「……ん?どうぞ。」

エルドは首筋から少しだけ唇を逸らす。



「前に私のこと見たことあるって言ってたよね?
その時と髪色も髪型も
全く違ったと思うんだけど」

「そんな変装くらい
ちょっと顔見たら気付きますよ。」

凛に被せる様に言った後、

「多分そのくらいの変装なら、
団長も兵長もすぐ気付きそうですけどね。」

と付け加える。


「え、それはまずい!」

「だからこうして顔が見えない角度にする為に
絞め技にもっていったんですよ。
髪しか見えない状態じゃ
さすがに分からないでしょう。」

エルドは焦りの窺える凛の声色に
頬を緩める。


そして、

「それより、今の状況の方が
まずいとは思わないんですか?」

そう言って再び凛の首筋に
優しくキスを落とし、
滑らかに唇を根元の方へ滑らせた。

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