• テキストサイズ

君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第28章 互いの要件





薄暮の迫る頃。

団長室にはナイルが訪れていた。



「わざわざここまで来てもらって
悪かったな。」

悪かった、と口にしてはいるものの
表情が全く悪びれないエルヴィンを見て
ナイルはこれ見よがしにため息を吐く。


「本当だ。
こっちは久しぶりに仕事が早く終わったから
自宅に帰ろうとしていた最中だったんだが。」

「最近あまり帰れてないのか?」

「こっちもこっちで忙しい時期くらいある。
それより要件は何だ。」

「あまり家に帰っていない、ということは、
最近はマリーや子どもたちとも
会っていない、ということか?」

「おい、そんな世間話はいいから、要件を」
「久し振りの女の抱き心地は、
マリーと比べてどうだった?」

ナイルの言葉を遮ったエルヴィン一言で、
団長室は一気に静けさに包まれた。

/ 1588ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp