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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第146章 もっと素直に言えたなら





「………君が俺たちのいる世界に来ることは、本当に反対だったんだ。
この世界の素晴らしさを日々感じていると、ますます反対したくなった。
まぁ、結局理性に負けて、君を強く誘ってしまった訳だが。」


「……どうしたの、急に。」

「突然話したくなった。ダメか?」

「ううん。話して、」


遠い昔の思い出を話すように、少し微笑んだまま目を瞑って話し始めたエルヴィンに目を向け、次の言葉を待った。



「君があの世界に来た当初は、やはり後悔した。
不便な世界での生活を強いられているのに、夜遅くまで薄暗い部屋で勉強させる羽目になり、その上、常に山積みの書類仕事まで任せることになってしまったからね。」

「そんなこと。
全然苦に思ったことはなかったよ。」


エルヴィンやリヴァイと離れ、この世界に居続けることの方が、比べ物にならないくらい苦しかった筈だ。

それは二人とあの世界で共に生活するようになって、より一層感じたことだった。



「……だが、結局今は、君にまた自分たちの世界へ来て戻って欲しい、なんて勝手なことを思ってしまっている。」

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