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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第142章 久しぶりのデート



「……もう少し君に近付いてもいいか?」


腰を引き寄せられ、さっきよりもっと身体が密着する。


駅に停車する度、車内は混雑さを増してきている。

だからこれくらい身体を寄せ合っていても不自然ではないが、エルヴィンの匂いが近付く度に、身体が疼くような感覚に囚われつつあった。



「……エルヴィン、後ろ向いていい?」

「なぜ?」

「いや……」

ムラムラしてきたから、このまま向かい合った状態で密着していると、色々厄介な気分が込み上げてしまうんです。


なんてことを言える訳がなく、何と返答しようか迷っているうちに、エルヴィンに強制的に向きを変えられ、身体の正面は扉の方へ向けられた。



「君が後ろを向きたいと言うなら、そうしたらいい。」


だが、と加えた唇は、私の耳の裏にそっとキスを落とす。



「これはこれで、マズイとも思わないのか?」


……エルヴィン?と口を開くより先に、スカート越しの太腿の根本に、太い指先の感覚が奔る。

身体は簡単に反応し、爪先に力が入った。



「リヴァイから聞いたが、君は見ず知らずの男にこうして身体を触られて、嫌な思いをしたことが何度もあったんだろう?」

「……リヴァイ、そんなことまでエルヴィンに話して……」


本当にこの二人の情報交換は度が過ぎる……


エルヴィンにだって、痴漢にあっていたことなんて知られたくなかった。

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