• テキストサイズ

君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第142章 久しぶりのデート



「さて。
範司も気を遣ってくれたことだし、今日は二人で楽しむか。」

「え、」

「久し振りに、凛の手料理が食べたい。」


予想していた“楽しむこと”とは、まるで別の提案をされ、一瞬目が泳ぐ。



「凛。
今いやらしい想像をしていただろう?」

「……そりゃ、さっきの範司の言い方からして、そっちだと思うでしょ?」


咄嗟に反論すると、エルヴィンは愉しそうに頬を緩めながら、立ち上がった。



「勿論、そっちも楽しむつもりだが、まずは普通の楽しみ方から。」


軽くウィンクをされて、その色気のある動作に思わず鼓動が速くなる。

まだ自分の心は混乱の最中な筈なのに、エルヴィンのフェロモンは、それすら一瞬忘れてしまう程の艶を含んでいた。




「また凛とデートがしたい。
手を繋いで、普通に買い物をしたり、映画を観たり。
家で一日中ゆっくり過ごす、なんてこともしてみたいな。」

「……エルヴィン、そんなゆっくりしてちゃダメでしょ?」

「大丈夫だ。
調査は終わったばかりだからね。
きっと戻ってからリヴァイたちに袋叩きにされるだろうが、君を俺だけが独占できるなら、それくらい何てことはない。」


きっとエルヴィンは、今の状態の私を一人残して戻ることに、抵抗があるだろう。

そりゃ、あれだけ泣きじゃくる姿を見たら、そう思ってしまうのだって頷ける……


申し訳なさがどんどん込み上げてくる。

/ 1588ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp