• テキストサイズ

君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第141章 事実の整理



「雷が鳴った後、凛がふすまの揺らぎを確認したんでしょ?
ふすまを開けようとした時に死を意識したんじゃない?」

「……ああ、うん。
そうだったかも……
どうせ死に場所を探しにここに来たんだから、このふすまを開けて死んでも別にいいのか、なんて投げやりな事を考えた記憶はある。」


当時のことを思い出す。

確かにあの時、乱暴な考え方だったが、死を意識した。



「凛がそう思いながらふすまに触れた時、エルヴィンとリヴァイの鼓動が、凛の鼓動と重なったんだろうね。」

「やはり雷は関係なかったのか……」

「うん。でも雷が鳴ったことで、凛はふすまの揺らぎに気付けたんだから、雷もかなり重要な役割を果たしてくれたんだとは思うよ。」


範司はエルヴィンの呟きに答えながら、また資料に視線を落とした。



「そして、こっちの世界から、元の世界に戻る方法ね。
まずはこれも鼓動が重なることが第一条件。
あと、エルヴィンも知っての通り、凛の生きる力が取り戻されていることも大事。」

「え、待って、何その条件……」

「すまない。
凛が気負ってもいけないから、君の祖父やリヴァイと相談して、このことは私たちだけで共有していたんだ。」

「まぁ、それは今更だからね。話進めるよ?」


範司はこっちの動揺を放っておいて、またすぐに口を開いた。

/ 1588ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp