第137章 大切な時間

「まぁ、リヴァイの“それ”が制御不能なのは、私の欲に惹きつけられてるからだろうしね。
仕方ないよ。」

「お前、まだそんなこと言ってんのか？」


さっきよりもますます怪訝そうな声を出され、そっとリヴァイの顔色を窺った。



「もし、多少それに感化されていたとしても、それは大した影響じゃねぇよ。
俺が簡単に欲情するのは、お前を」


そこまで言って、リヴァイの言葉は止まる。


言おうとしていたことは、きっと私の予測通りだろう。

それでも、私はその言葉を催促できる立場にはいない。




「……ごめん、そう言ってもらえると嬉しい。」


リヴァイの言葉を先回りした上で答えると、顎元を掴まれ、無理矢理視線が絡み合った。



「おい、まだ話の途中だ。」

「いや……うん。そうなんだけど、」

「最後まで言わせろ。」


真摯な瞳を見つめ、軽く頷き、リヴァイの言葉を待つ。



リヴァイは小さく呼吸をした後、口を開いた。



「……凛、お前を愛してる。」



予測していた通りの言葉に、心臓はドクンと音を立てる。

この言葉で鼓動が速くなることだって、予知できていた。


それでも想像していた以上に、心の奥は騒ぎ出し、気持ちは昂りたがっていた。