• テキストサイズ

君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第137章 大切な時間





「凛、遅くなって悪かった。」


ベッド横の椅子に腰かけ、すぐに握られたリヴァイの手は冷たく、微かに濡れていた。



「大丈夫。言ってもまだ昼過ぎだからね。」

「だが次のエルヴィンの番が終われば、また最初の順番でお前との面会を繰り返す予定だからな。」

「そうだったの?」

「ああ。
だから今頃エルヴィンは悶々としてるんじゃねぇか?」

「ははは、どうなんだろうね。」


曖昧に答えつつ、空いているもう片方の手で、リヴァイの手を包み込む。

手の甲はもっと湿っている気がして、ふと窓の外に目をやった。



「外、結構雨降ってる?」

「それなりにな。
基地に着く直前に降り始めた。」

「濡れたらちゃんと拭いた方がいいよ。
髪もちょっと濡れてるし。」


いつものリヴァイなら、少しでも雨に打たれればすぐに服を着替え、髪もよく乾かしていた。

それをする間もなく急いで部屋に来てくれたことが見て取れて、どうしても嬉しい気持ちが込み上げてきた。



/ 1588ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp