第120章 嫉妬の続き

「それならいいじゃないか。
これでそのことは忘れる。
もう思い出しもしないから。」

「む、ムリでしょ、思い出さないのは……」

「無理じゃないよ。」


頭を支えられ、
ベッドに押し倒されるようにして横になると
拘束された両手は
モブリットの頭上をくぐらされ、
あたかも自分がモブリットを
拘束しているような状態になった。



「……今日はそんなことも忘れられるくらい、
凛を堪能させてもらうね。」


このタイミングで
そんな優しい表情を見せて来るのか……


もうこれは確信犯としか思えない。

と言うより、確信犯だということにして、
身体を預けてしまいたい、こっちが本音だ。



私の衝動を誘いながら待っているかのように、
少しずつ近付くモブリットの顔を、
手錠の架かった腕で強引に引き寄せ、
唇を寄せた。