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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第120章 嫉妬の続き



「だけど誰ともしないからって
死ぬわけじゃないからね。
案外一人で過ごすのにも慣れて来たし。
実際こっちの方がいいんだと思う。」


それでもきっと団長と兵長はこの1ヶ月弱の間、
悶々と過ごしているんじゃないだろうか。



……やきもちを妬きまくっていた割に、
そんなことを考えてしまう自分も
どうかと思うが。





「じゃ、モブリット。
これ渡そうと思ってた資料。
完成してるけど、
一応軽く確認だけお願いします。」


資料の束を手渡され、
早々に自室のドアノブを握る凛の手を、
咄嗟に掴んでいた。





「……ごめん。」


「………何でモブリットが謝るの?」


「このまま離れたくない、です。
……部屋に入れてもらえませんか……?」



何故か丁寧語になってしまったのは、
自分に色々後ろめたい感情が
あるからだろうか。


ゆらゆらと漂う沈黙は
廊下の静けさをますます際立たせた。


……この流れで無理だよな……




「今私の部屋散らかってるから、
モブリットの部屋に行くよ。それでもいい?」

「え!いいの?」

「無理って言われると思った?」

「思ったよ……」


「……私も迷った。」


端的に返事をした凛の表情は
やっと少し緩んでいて、
思わず安堵のため息が漏れ出した。

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