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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第116章 周囲の視線





「……リヴァイ?」


凛の心配そうな声が耳元で響く。


何でもない、とすぐにでも
顔を上げたいところだが、
きっと今自分は
相当情けない顔をしているだろう。

こんな顔を見せたくない。

そもそも、こんな風に
凛を困惑させるつもりはなかった。



凛の言っていることは完全に正論だ。

俺に特定の相手が出来ることは
望まれていない。


この兵団の中では、
“孤高の人類最強像”が求められている。

別に求められる自分を作りたい訳でも、
作ろうと思っている訳でもない。

だが、今の状況で
凛との関係性を明らかにすれば、
凛が無駄に叩かれることは目に見えていた。

俺が凛に手を出すなと凄んでも、
俺の目の届かないところで
陰湿な嫌がらせをする奴もいるだろう。


それなら凛はこのまま、
モブリットの恋人だと思わせておくのが
一番良いのか。




……良い訳がない。


そのせいでこっちは凛に
こんな乱暴な真似をしてしまっている。

凛に対して荒々しい振る舞いはもうしないと、
後悔したことがあった筈なのに、
荒ぶる嫉妬心のせいで、
また勝手な行動に出てしまっていた。

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