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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第116章 周囲の視線




「……ってことはさ、
あの噂も本当なんだろうな。」

「何の噂だ?」

「モブリットさんが凛の部屋に入った後、
凛の部屋から
完全に情事中の声が聞こえたって噂。」

「……なっ、」

「そりゃ恋人同士ならやることやってるよな。
凛、相当いい声で喘いでたらしいけど。」

「どこからそんな噂仕入れて来るんだ?!」


思わず声量が上がってしまい、
聞かれてないか視線を周囲に向ける。



「モブリットさんって
見るからにいつも爽やかで、硬派で、
いやらしいことには
興味なさそうな顔してるけど、
実際すげぇ技術持ってんのかな?」

「……そんなこと知らないし、
そこには興味ない。」

「凛も普段はあんな真面目に仕事して、
如何にもデキる秘書って感じだけど、
ベッドではモブリットさんに
喘がされまくってんのかなぁ……」

「お前なぁ……
下世話な噂話、鵜呑みにし過ぎるなよ?」

「でもそうだろ?
恋人同士ならこの噂だって頷けるじゃねぇか。」


「……だからって、
そういう生々しい話はやめろよ。
せめて寮に戻ってからにしろ。
誰かに聞かれてたらどうするんだよ……」


つい、ため息交じりの声が溢れ出る。


そんな噂も兵団内なら簡単に伝わって来るから、
共同生活を送っている恐ろしさを
改めて思い知る。

特に幹部組の面々に魅かれる奴は多いし、
そもそも目につきやすいせいか、
そんな噂も立ちやすかった。

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