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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第115章 熱のせい





凛はエルヴィンの首に腕を回し、
近付いてくる唇を唇で受け止める。

柔らかい感触は何度も優しく
唇だけを愛撫した。



きっとエルヴィンは
冗談半分で誘ったつもりだろうが、
それでも今は受け入れるつもりでいた。


確かに最近、仕事でもプライベートでも
モブリットと過ごす時間が増えたし、
エルヴィンとあまり関わる時間が
取れていないことも確かだ。


それはエルヴィンが
常に多忙なせいでもあるが、
エルヴィンが嫉妬心を
芽生えさせる気持ちも分かる。


熱に浮かされていたせいで
色々過剰に話していたのかも知れないが、
そうであったとしても、
今はエルヴィンの不満を
少しでも解消できたらと思っていた。





……が、突然エルヴィンの動きが止まり、
大きなため息が耳元を通り抜けた。



「エルヴィン?」


「ダメだな……
こんなことをするつもりはなかったんだ。」


「……そうだろうね。
冗談っぽく言ってたのは分かってたよ?」


「それなのに誘いに乗って来たのか?」


「まぁ…熱も下がってきてるから
いいかなぁと思ったし。」


「それでも君が疲れている時には、
もうしない。そう決めていたんだよ。」


「……そんなに疲れてないよ?」

「それは嘘だな。」


小さく息を漏らしたエルヴィンの身体は、
自分から少しだけ離れた。

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