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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第110章 ●経験差



「大丈夫。
モブリットが声出さなきゃバレないからね。」


つい数分前、
自分が言った言葉が自分に返ってくる。


ニヤニヤと笑う凛は布団に潜り込み、
陰茎は即座に生暖かい口内に包み込まれた。



「うっ…、ん、待った、」

すぐに凛の頭を掴み、行動を抑制させると、
凛の笑い声が布団の中で小さく響く。


「モブリット、私以外に
口淫されたことない訳じゃないよね?」


「ないわけじゃないけど……
これを口淫って言うんなら、
今まで経験なかったって言ってもいいくらい、
凛のは違う……!!」


「……そんなに褒められると照れるなぁ。」


褒めたわけではない!


……が、そう言いたくなるくらい、
凛の口淫は経験したことがあるものと
かけ離れていた。




実際、凛にされるまで、この行為に
何の魅力も感じていなかったのが実情だ。


自分も相手も大して気持ち良くもならないし、
興奮もしないのに、前戯の延長で
されなくてはならない雰囲気になるのも
申し訳なさを感じてしまうし、苦手だった。

だから自分から強要したこともないし、
むしろ、相手がしたがらなければ
しないままの方が良かったくらいだ。



……それなのに今は、
自分の声が出そうになるからと言う
何とも情けない理由で、
凛の行為を拒否したがっている。

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