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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第107章 言葉の力





モブリットはジャンを背負い、
凛とホテル探しに刻苦することになる。



「やっぱりイアンの言う通りだね、
なかなか見つからない。」


「まさか集会の日だったとはな……」


まぁ、こんな事態になるなんて
予測できなかったから
そんなことを悔やんでも仕方がないが。

不安気な凛の顔を見ていると、
早くこの気掛かりを拭い去らなくては……
と、心が逸った。




「多分、こんな日でも
あの部屋は空いてるんだろうけどね。」


凛の呟きに、少し考えを巡らせる。



「……なるほど。
俺とジャンの二人なら、
別にあの部屋でも問題はないか。」

「えっ、ダメだよ!
あの部屋ベッド一つしかないのに!」


「……別に一緒に寝る訳じゃないから
いいだろ?」


「でもそうしたらモブリットは
椅子でうたた寝くらいしか出来ないもん。」


「一緒に寝るよりはマシだと思うけど。」


不意にジャンと二人で
ダブルベッドに横たわる姿を想像する。


……やっぱり違和感しかない。



「でも、凛のその提案は
今だったら本当にいいかも。
あのホテル、行ってみようか。」

「提案してないからね!」

「大丈夫。行ってみるだけ。」


凛を宥める様に声を掛け、
あの“いわくつきの部屋”がある
ホテルへ向かった。



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