第105章 デートの行方

「相変わらず凛は変な女だよな……」


「結構一般論を述べてると思うんだけどなぁ。」


「それが一般論だとしても、
普通言わないからな。そんなこと。」


「……次から気を付けます。」


「いいよ。凛はそのままで。」


「良くなさそうな言い方してたくせに。」


ベンチに深くもたれ掛かった
ジャンの顔を覗き込む。

自然と視線が重なると、
頭をポンポンと撫でられた。



「凛はいいんだよ。
そういうところが好きだし。」


「……ジャンって、
そんなこと言うキャラだったんだ。」

「言わねぇよ。凛にしか。」


想像していなかった言葉が
ジャンの口から紡ぎ出され、
思い掛けない熱が顔を覆おうとしてくる。


それこそ未成年相手に、
胸をときめかせてしまってどうする……


でも、これだけ分かり易く
アピールしてくれていることを考えると、
もうジャンを未成年、という括りで
見るべきではない気もしていた。